今回は、「世界に存在する不思議な国境6選」というテーマで記事を書いていきます。
まず、日本に住む私たちにとって国境はあまり身近なものでは無いかもしれません。というのも、日本は島国であり、全ての国境が海洋によって隔たれています。
そのため、日本から外国へ行くにはほとんどの場合、飛行機を使って移動します。私たちは飛行機に乗っている最中に国境を跨いでしまっていることになります。なので、あまり国境というもの自体を意識することが無いのです。
ただ、世界に目を向けると、こうした日本のような国の方が珍しく、国境(国境線)が至る所に普通に存在しています。
そんな国境の中には、ユニークな特徴をもったものや、不思議な国境がいくつか存在します。
今回はその中から6つだけ厳選して紹介をしていきたいと思います。
目次
1.アメリカとメキシコの国境
まずは、アメリカとメキシコの特徴的な国境を紹介します。
上の画像は、アメリカのサンディエゴの南とメキシコのティフアナの境にある国境線です。
国境線を境に、街の発展度が大きく異なっているのが特徴です。
この画像に関しては、左側の発展していない方がアメリカ、右側の発展している方がメキシコとなっています。
この国境に関して、アメリカ側からメキシコ側への入国は簡単にできても、メキシコ側からの入国審査が厳しいという背景があるようで、それが両国の国境付近の街の発展度に関係しているのでは無いかと考えられています。
2.オランダとベルギーの国境
続いてはオランダとベルギーの国境です。
上の写真はオランダのバールレナッサウとベルギーのバールレへルトフにある国境線です。
なんとカフェの横を国境線が通っており、とてもインパクトがありますね。
+のマークが国境線で、NL(Nether lands)とB(Belgium)の記載があります。
この2つの町には、なんと店舗や家の中にまで国境線が敷かれています。
このようになってしまっているのは、オランダのバールレナッサウの中にベルギーの飛び地がいくつも存在することが一番の要因とされています。
3.ポーランドとウクライナの国境
続いて、ポーランドとウクライナの国境です。
ポーランドとウクライナの国境は、上の画像のようなのどかな場所に存在しています。
この国境で特徴的なのは、2匹の魚が国境線をまたいで描かれていることです。
描かれた2匹の魚はとても巨大で、なんと全長200mにも及ぶそうです。
これはポーランドの芸術家であるヤロスワフ・コジャラが制作したもので、「国境で隔たれていても、文化や芸術は自由に行き来ができる」という意味が込められています。
4.ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの国境
続いては、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの3ヵ国の国境を見ていきましょう。
上の画像は有名なイグアスの滝です。イグアスの滝はイグアス川の下流にあり、この滝の中にブラジルとアルゼンチンの国境があります。この国境は有名なので、ご存知の方も多いかもしれません。
イグアスの滝から約20kmほど、イグアス川はパラナ川に合流します。
この合流地点がブラジル、アルゼンチン、パラグアイの3ヵ国を分ける国境となっています。
同時に3つの国を眺められるポイントは世界でもそれほど多くないため、この国境(川の合流地点)は人気の観光地となっています。
5.オーストリア、ハンガリー、スロバキアの国境
続いて、オーストリア、スロバキア、ハンガリーの3ヵ国の国境を見ていきましょう。
この3ヵ国の国境には、なんと上の画像のような簡単な目印が立っているだけです。
この目印は三角柱の形をしており、それぞれの面にM,O,Sとアルファベットが書かれています。
このM,O,Sは各国の頭文字(現地の呼び方)を表しています。
また、国境付近にはベンチとテーブルが設置されていて、いずれの国からでも自由に使用できるようになっています。
これは、3国がシェンゲン協定というヨーロッパの国家間において国境検査無しで国境を超えることが許可される協定に加盟していることが象徴されています。
6.中国とマカオの国境
最後に中国とマカオの国境を紹介します。
マカオは実質的には中国の一部ですが、「一国二制度」により中国とは異なる法律を適用しているため、越境には入境審査が必要となります。
自動車で2国間を移動する際は、ロータスブリッジという橋を渡る必要があります。
このロータスブリッジは、上から見るととても特徴的な形をしています。
これは、中国とマカオでは自動車の通行方向が逆(中国が右側通行・マカオが左側通行)のため、入境後に通行方向を変える必要があるためです。
ちなみに橋上は左側通行になっていて、中国側で通行方向が変わる仕組みとなっています。
日本ではまず見られない光景です。
まとめ + YouTube動画
以上、世界に存在する不思議な国境6選でした。
日本に住んでいると想像できないような国境が多くあったと思います。世界にはまだまだ不思議な国境があるので、また紹介することができればと思います。